俳優妻夫木聡(28)が、主演した日韓合作映画「ノーボーイズ,ノークライ」(キム・ヨンナム監督)について語った。初めての韓国語、共演者ハ・ジョンウ(31)との友情など、いろいろな転機を感じた作品になった。

 妻夫木演じる亨と、ジョンウ演じるヒョングという日韓2人の青年が、いろいろな気持ちや環境を抱えながら、友情をはぐくむ物語だ。オファーを受けた時、韓国語のセリフが多いと聞いて戸惑ったという。しかし「違う国の言葉をしゃべって感情を出していけるかが不安だったんですけど、それができた。自分自身の発見にもなったし、可能性も感じました」と、自信を見せた。

 撮影前には1カ月、マンツーマンで韓国語のレッスンを受けた。ジョンウのセリフもすべて覚え、意味を理解し、アドリブにも対応できるほどになったという。映画と同じような友情が生まれた。「単純にフィーリングが合ったんです。海外旅行なんてしたことなかったのに、撮影が終わってから、韓国に遊びに行きました。考え方が似てるんですよね」。撮了時に泣いたと聞いた。確認すると「泣くシーンで終わったから、しばらく感情が入ったままだったんです!

 『泣いた』だけ書かないでくださいね。皆で1つになって、別れがさみしかったんです」と話した。

 いいめぐり合わせで作品に出合ったように、観客にもそんな出合い方をしてほしい。「ふらりと劇場に入って、この映画を見て、良かったと思ってくれたら最高。悪評でもいい。見てくれたことがうれしい」。