覚せい剤取締法違反の刑期を終え、昨年7月に出所したタレント田代まさし(58)が18日、都内でトークショーを行った。事前に会見して「たくさんの方を傷つけてしまった」と謝罪した田代は、日本各地の薬物依存者回復支援施設「ダルク」を統括する日本ダルクの近藤恒夫代表と登場。

 約100人の来場者を前に、00年10月に盗撮で初めてミニスカートの女性を盗撮して逮捕される前は年収が1億円以上あったことを明かした。当時、会見で「『ミニにタコ』という映像を撮ろうと思った」とジョークで釈明して批判されたことについて「まだ尾を引いている。エロビデオ屋で『マーシーお薦め』とかある。だけど、いまだにミニスカートの女の人を見るとドキドキする」と話した。

 以後、通算5回逮捕された(うち3回が覚せい剤取締法違反)田代は「いろいろな賠償で1億8000万円くらいの借金があったけど、家を売ったりして、今は4000万円くらい残っている」。またレギュラーだったフジテレビ系「志村けんのバカ殿様」は「(制作会社の)社長がいい人で請求はなかった。自分が出ていないのを見るのは寂しい」と話した。

 10年9月に横浜で逮捕された際の頬がこけてやつれた映像が、繰り返しテレビやネットで使用されることには「警察としては(薬物の恐怖を訴える)いいキャンペーンになったんじゃないか」と苦笑いした。

 途中、「薬」という字を大書して「中に『楽』っていう字が入ってるでしょ。薬って、楽しいのよ、楽なのよ」。また、薬物検査薬を実際に試して、現在は潔白であることを証明。かつての顔を黒塗りしてブレークしたボーカルグループ「シャネルズ(後にラッツ&スター)」時代を振り返り「顔に靴墨塗って、泥塗った」とジョーク。デビュー35周年のイベントを行う、元リーダーで親友の鈴木雅之(58)について「俺も35周年なんだ。かれが活躍すると、俺の戒めになる」と話した。

 この日のトークショーの進行を務めたライター吉田豪氏について「この人ひどい。ASKAさんが逮捕されたとき『今だったらCHAGE and マーシーで、佐村河内さんの歌でデビューしたら売れるよ』って言われた」と笑った。