フランス・カンヌで13日に開幕したカンヌ映画祭「ある視点部門」のオープニング上映作品に選ばれた「あん」(河瀬直美監督、30日公開)に出演した樹木希林(72)、孫の内田伽羅(15)永瀬正敏(48)と原作のドリアン助川(52)が14日、日本メディアの取材に応じた。

 上映を前に樹木は、夫の内田裕也(73)に作品のチラシを見せたとというが、「うちの夫は『あぁ…アン・ドゥー・トロワ(フランス語の1、2、3)のアンか?』と言った。(作品のカギとなるアイテムの)あずきとは思わなかったみたいです」と暴露。日本メディアを爆笑させた。

 普段は台本が少ない河瀬監督が、初めて原作小説を映画化したため台本が100ページ強と膨れ上がったものの、編集で撮影したシーンを相当、切られたことも明かした。初共演した市原悦子(79)の物まねも交え、「大量に覚えたところを、ほとんどバサバサ(と切られた)市原さんに至っては『ほとんど、なくなったわ…でも、いいわ』と」と言い、また笑いを誘った。(カンヌ=村上幸将)