7月26日に22歳の若さで亡くなった米歌手ホイットニー・ヒューストンさんの娘ボビー・クリスティーナ・ブラウンさんの婚約者で幼いころから兄妹のように育ったニック・ゴードン氏(25)が、ブラウンさん死後初めてその姿が目撃された。

 米フロリダ州の自宅から母親に付き添われて外出したゴードン氏は、ブラウンさんの婚約指輪をネックレスにして首からさげ、うつむいて無言のまま立ち去ったという。

 ブラウンさんは今年1月に米ジョージア州アトランタの自宅浴室で意識不明で発見され、こん睡状態が続いていた。ブラウンさんの体や顔に不可解な傷があったことなどから、警察は第一発見者だったゴードン氏を殺人未遂容疑で捜査している。また、ブラウンさんの家族はゴードン氏に対して、暴行を加えてお金をだまし取ろうとしたとして1000万ドルの損害賠償を求める民事訴訟を起こしている。そのため、ゴードン氏は入院中のブラウンさんへの面会が許されず、自宅でネットのニュースでブラウンさんの死を知ったという。ゴードン氏はブラウンさんの死についてコメントしていないが、母親はブラウンさんの死を悲しんでおり、息子は彼女を深く愛していたとコメントしている。

 ゴードン氏は養子縁組はしていなかったもののヒューストンさんに引き取られて実の子供のように育てられてきた人物。2012年のヒューストンさんの急死後に2人は交際を始め、婚約を発表していた。「最愛の夫」と呼んでいたことから2人は婚姻関係にあったとみられていたが、実際には結婚はしていなかったことが明らかになっている。現地時間1日にジョージア州アルファレッタにあるセントジェームズ・ユナイテッド・メソジスト教会にて家族だけで葬儀が行われると伝えられているが、現時点ではゴードンさんの参列が許されるかどうかは明らかにされていない。(ロサンゼルス=千歳香奈子)