歌手高橋真梨子(66)が今年9月16日(日本時間同17日)、ニューヨークのカーネギー大ホールで芸能生活50周年を記念したコンサートを行うことが21日、分かった。

 「音楽の殿堂」と呼ばれる名所も今年がちょうど125周年という節目。高橋は過去、大ホールで日本人唯一、2回公演している(93年、08年)。今回、自身の記録を更新する形で3度目のステージに立つ。高橋は「長年つちかってきた歌の人生の中で、カーネギーホールのステージに立てることは不安や心配もありますが、大きな喜びです」と9月を待ちわびている。

 過去の公演には特別な思い入れがある。93年の時は夫の音楽プロデューサー・ヘンリー広瀬氏(72)との結婚を現地で発表した。2度目の08年はデビュー35周年で、ソロ転向30周年の節目。ヒット曲「for you…」「はがゆい唇」など24曲を披露した。今年も芸能界にデビューして半世紀というメモリアルイヤー。66年にスクールメイツとして芸能界入りしてからの集大成となるステージにするつもりだ。

 高橋は「私の心のふるさと、ニューヨークは特別な場所です。一番最初に行った異国の街にカルチャーショックを受けて、その時から大好きな街。1度目も、2度目も最後の機会と思ってチャレンジしてきました」と振り返った。

 8年前、終演直後に3度目公演への意欲を聞かれた際は「神さまが私に歌わせてくれるのならば」と答えた。年齢を重ね、表現力と歌唱力に深みを増した歌姫は、神さまではなく、長年支えてくれたファンの声に背中を押され、特別なステージに立つ。【松本久】

 ◆カーネギーホール 1891年5月5日、鉄鋼王カーネギーが設立したニューヨークのミッドタウンにあるコンサートホール。64年にビートルズが初のロックコンサートを実施。日本人では高橋真梨子のほかに加藤登紀子、加山雄三、長山洋子らが公演を行っている。大(2804席)、中(599席)、小(268席)の3ホールがある。今年の125周年を控えて改修を行い、昨年9月から利用を再開した。