台湾で「天才超絶美少女」として人気を集めるチェロ奏者Nana(15)が、来月6日に日本デビューアルバム「Nana 15」を発表する。伯母の歌手欧陽菲菲(66)の影響もあって、ファッションは一流ブランド好き。都内で行ったインタビューでは、食べ物の話に目を輝かせるなど、10代らしい素顔も併せ持っている。

 日常会話は中国語だが、英語だけでなく日本語もあいさつ程度は話せる。「日本には数え切れないほど来ています。おばさんが2人いるので」。「おばさん」の1人が欧陽菲菲。「私にとって憧れの存在。さまざまな面で影響を受けています。音楽もファッションも」。アルバム「Nana 15」には伯母のヒット曲「ラヴ・イズ・オーヴァー」チェロ版を収録した。

 取材の撮影ではシャネルのヘアアクセサリーを着用した。伯母の自宅からファッション誌を持ち帰って熟読。靴やバッグをもらうこともあるという。「このブランドはどういうブランドなのかなど教えてくれます。いつか、お嫁さんになった時、『ヴァレンティノ』のウエディングドレスを着たいな」と笑顔を見せた。

 6歳でチェロを始め、10代にして一流ブランドの洋服を着こなす。華麗なる一族の中で育ったことも背景にある。父は台北市の市議会議員で母は女優。姉はタレント、妹はバイオリニストとして活躍中。13歳で米国の名門音楽学校「カーティス音楽院」に最年少で入学。奨学生のエリート待遇で英才教育を受けている。

 「パーフェクトな超絶美少女」にもあどけない一面もある。「伯母さんのレストランの飲茶(ヤムチャ)はとてもおいしいの。オススメはチャーシューまん!」「日本のお菓子は、かわいらしい。大福の包装に桜が印刷されているの」。食べ物の話題になると早口になる。

 必然的に日本文化に触れてきた。「宮崎駿監督の作品を見ていたので(音楽の)久石譲さんが好き。ドラマは『のだめカンタービレ』が好き」。美貌に注目した映画界からもラブコールが届き、14年の中国映画「北京愛情故事」に出演して作品は大ヒット。音楽の枠を超えた活躍が続く。共演したい日本人俳優は綾瀬はるか(31)。「カンヌ映画祭で作品を見ていいなと思いました」。

 今の目標を聞くと「最も演技ができるチェリスト」と答えた。自分の描いた道を迷いなく歩んでいる。【近藤由美子】

 ◆Nana(ナナ)本名・欧陽娜娜(オーヤン・ナナ)。2000年6月15日、台北市生まれ。SNSのフォロワーは550万人以上。台湾では「国民妹妹(グォーミンメイメイ=国民の妹)」と呼ばれる。来月17日に東京・ゲートシティ大崎で、CD封入の参加券が必要なアルバム発売記念イベントを開催。167センチ。血液型AB。