小堺一機(60)が司会を務めるフジテレビ系「ライオンのごきげんよう」(月~金曜午後0時55分)が31日、最終回の放送を迎えた。

 前身の番組「ライオンのいただきます」が84年10月にスタート、合わせて31年と6カ月の歴史に幕を下ろした。

 数々のゲストを迎えて、トークを繰り広げた番組の最終回は、ゲストなしの生放送。小堺が1人で、番組の歴史を振り返った。「前身番組のオファーを受けた時は28歳。長男でフリーアナウンサーの翔太が、あの時の僕よりも1歳年上の29歳になっています。初めはドッキリじゃないかと思いました。番組プロデューサーの横沢彪さんから、本番5秒前に『この番組は、いつから面白くなるんですか?』って聞かれて固まったこともある。でも、そこから開き直って出来るようになった」と話した。

 放送後に、取材に応じた小堺は「一応、メーンMCの責任は取れたかな。たった2人のレギュラーだったライオンちゃん(の着ぐるみ)にも、お互いお疲れさまでしたと言いたい」と安堵(あんど)の表情を見せた。お昼の顔としての31年半で思い出深いゲストとして、番組初期の80年代半ばにブレークした、07年に亡くなった女優の塩沢ときさん(享年79)の名前を挙げた。「塩沢さんをはじめとする、おばさんたちが構わずに放送禁止用語を話すので、随分、鍛えられた。おばさんたちは、互いの好き嫌いが激しくて、それを生放送で露骨に表すから、お客さんが引き始めた。横沢さんが『団体行動ですよ』と注意したら『それが出来ないから女優になったのよ』って反論していた。あがっている暇なんかありませんでした」と、笑いながら振り返った。

 この日、結婚発表会見を行った歌舞伎俳優片岡愛之助(44)と女優藤原紀香(44)は、ともに番組へのゲスト出演はなかった。「愛之助さんと、この間、新幹線で会ったら、向こうからあいさつに来てくれた。とても丁寧な方」と話した。

 4月9日からは、新番組「かたらふ~ぼくたちのスタア~」(土曜午後5時)の司会を担当する。ゲストと酒を酌み交わしながら、互いに好きな共通の伝説の人物について話す。「『ごきげんよう』という制服を脱いで、衣替え。いい年して、いい子ぶってきたのをやめて、意地汚いところも出していこうと思う」と、新たな意欲を見せた。

 「ごきげんよう」は91年1月にスタート。放送回数は最終回まで7847回。サイコロの出た目でトークのテーマを決めるコーナーが人気で、1万9459回、サイコロが転がされた。総ゲスト数は1万9000人を超え、通算で同局歴代10位の長寿番組だった。最高視聴率は99年4月29日の22・2%(ビデオリサーチ調べ、東京地区)だった。