女優宮本茉由(28)の輝きが増している。シーズン2となるテレビ朝日系「6秒間の軌跡~花火師・望月星太郎の2番目の憂鬱」(毎週土曜午後11時30分)に新キャストとして出演中。高橋一生、橋爪功、本田翼と織りなす物語の見どころを聞いた。

女優業の潮目となったのが、日本テレビ系「空港占拠」シリーズ。黒幕の分析官、敵サイドの武装集団役という物語に欠かせないキャラクターを演じ、視聴者にインパクトを残した。ファンの年齢層も変化。今では“推し活”も目に入る。「若い女の子が私の写真を持ってディズニーとかに行って、一緒に写真を撮ってSNSにアップしてくれたりするんです」。うれしい変化をかみしめる。

「6秒間-」で連ドラは2クール連続。舞台となる花火店に突然やって来た花火師志望の女性・野口ふみかを演じる。自身も前作のファン。1人新加入という立ち位置に「一番気になるところ」と緊張を吐露。「母の友達にはこのドラマを好きな人が多くて、私が出ることを喜んでくれているみたいで。プレッシャーをめっちゃ感じます」。一瞬浮かべた困り顔も、どこかうれしげ。「私が思うふみかは出し切ったと思います」。おっとりした口調に、力を込めて断言した。

花火師として高いセンスの持ち主という役柄。撮影は代役なし。プロの花火師に指導を受けながら、花火の組み立て作業の「玉貼り」と仕上げの「玉込め」を反復練習して挑んだ。「手がアップで映るときは必死でしたね。練習の成果が伝わっているといいなと思います」。指導役の花火師たちもお墨付きのシーンができ上がった。

「作品の温かい雰囲気は残しつつ、花火が大好きでピュアなふみかを、望月家の一員として温かく迎え入れてもらえたらうれしいです」。一家の“末っ子”が、新たなグラデーションを生んでいる。【望月千草】

◆宮本茉由(みやもと・まゆ) 1995年(平7)5月9日、秋田県生まれ。14年ミス実践女子大グランプリ。16年9月「第1回ミス美しい20代コンテスト」で審査員特別賞受賞。17年2月から雑誌「CanCam」専属モデルを務める。18年テレビ朝日系「リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~」で女優デビューし、21年テレビ朝日系「ドクターX~外科医・大門未知子~」などに出演。

◆6秒間の軌跡~花火師・望月星太郎の2番目の憂鬱 山梨で代々受け継がれる花火店が舞台。父・望月航(橋爪)の急逝で一人取り残された息子・星太郎(高橋)のもとに、死んだはずの航が現れ、不思議な日常が展開されるホームドラマ。星太郎に弟子入りする女性・水森ひかりを本田が演じる。シーズン2は前作から1年後を舞台に、幽霊の父、独身花火師、美女2人の日々を描く。向田邦子賞受賞作家の橋部敦子氏が脚本を手がける。