舞台「ロミオとジュリエット」や「海辺のカフカ」に出演した鈴木杏(29)と舞台「ムサシ」に出演した勝地涼(29)がそろって取材に応じた。

 鈴木は「ことあるごとにたくさん叱られました。最後のゲキは『杏ちゃんの動きが悪い』でした。蜷川さんが求めるものに追いつこうと必死でした。これからも怒ってほしいと思ってました」と言いながら何度もハンカチで涙をぬぐった。

 勝地は「正直実感がなくて、蜷川さんが亡くなったと聞いた時は涙が出なかったのに…。蜷川さんが笑って『こんな演出では死ねねーよ』と言っている気がしました」と話しながら涙を流した。蜷川さんと出会ったのは10代の時。「いろいろな本を読んだりして知識を増やそうとしましたが、『勝地はバカだから、そのままでいい。それが勝地の魅力だから、そのままやればいい』とおっしゃってくださったことが、一番印象に残っています」としのんだ。