芸道55周年を迎えた北島三郎(79)が14日、故郷の北海道知内町で行われた歌謡ショーに参加した。「55周年という節目で故郷への恩返しだと思って参加しました」と語り、約3万人を前にヒット曲「まつり」の合唱をして締めくくった。所属事務所が同じ原田悠里(61)や瀬川瑛子(69)ら総勢9人が花を添えた。

 北島は本番前、SMAPの解散について「今日知ったよ。本当なのかい?」と驚きを隠さなかった。「司会や俳優など、おのおのが達者だから、今後はそれぞれの道を頑張るんじゃないかな」と今後に期待を寄せる一方、心配もした。「『もめたまま解散します』みたいな印象でない方がいい」。12月31日の解散を決めており「最後は紅白に出ればいい。かっこいいじゃないか」と何度も共演したNHK紅白歌合戦を持ち出した「引き際の美学」を勧めた。

 SMAPとは紅白を巡って縁が深い。08年に「北の漁場」で大トリを務めた際、ステージで同じ船に乗って大漁旗を振って盛り上げたのがSMAP。紅白卒業を宣言した13年には大トリのSMAPの後で「究極の大トリ」という立場で「まつり」を一緒に歌唱した。

 この日は「SMAPは俺の出た紅白を応援してくれた。『ありがとう』を言いたいんだ」と感謝の言葉を口にした。さらに「解散をしても彼らを応援してほしい」とファンに向けたメッセージも飛び出した。そして自分はこれからも「ファンとして仲間として、そして先輩としても見守っていきたい」という。【松本久】