元力士のタレント、マービンJr.(29)が24日、大関豪栄道(30)の初優勝を祝福した。豪栄道は小学校時代から憧れの存在で、名門・埼玉栄高の相撲部時代は1年上の先輩として寝食を共にした間柄。この日は自宅でテレビ観戦して先輩の初優勝を見届けた。「相手を圧倒する相撲でした。本当にすごいです。偉大な先輩がいてくれて、僕は幸せ者です。おめでとうございます」と興奮していた。

 高校相撲部に入部した時は「先輩はちょっとヤンチャで後輩から怖がられていたのですが、なぜか僕はかわいがってもらいました」という。他の部員は稽古後に寮に戻ると、極度の疲労に夕食後はすぐ就寝していたが「先輩だけは寝る前にトレーニングしていた。ストイックな先輩を間近で見て、本当に尊敬しています」。

 卒業後はともに角界入りしたが、マービンJr.は心臓の病気が見つかり、08年に引退した。周囲と疎遠になる中で「先輩だけは毎日のようにご飯に誘ってくれました。気に掛けてくれて、励ましてくれて、おかげで気持ちが吹っ切れて芸人を目指せた」と感謝の気持ちを強く持っている。今もアルバイトで豪栄道が乗る車の運転手を務めることもあり、頻繁に食事を共にする関係だ。「相撲がより大好きになりました。本当に感謝しています」。

 ◆マービンJr.(ジュニア)本名・佐野マービン・リー・ジュニア。1987年(昭62)4月10日、東京都生まれ。父は米軍元海兵隊員、母は日本人。埼玉栄高相撲部時代にインターハイや世界選手権の団体戦で優勝を経験。卒業後に追手風部屋に入門、06年に初土俵を踏む。しこ名は大翔勇真亜敏(だいしょうゆう・まあびん)。08年9月場所をもって引退。最高位は西幕下18枚目。09年からお笑いの道に進んだ。現在は175センチ、120キロ。血液型O。