大相撲の野球賭博事件をめぐり、NHK記者が警視庁による家宅捜索の情報を時津風親方に知らせた問題で、NHKは22日、報道倫理の徹底を図るための記者教育の見直し案を発表した。近くカリキュラムを制作し、来年度からスタートさせる方針。

 見直し案は、これまで原稿の書き方など技術面が中心だった記者研修でジャーナリストとしての意識を高めることを重視。外部講師の講義などで「外部の視点」を取り入れるとともに、若手記者指導のため中堅記者を地方局に派遣、失敗事例などの共有化を目的とした「報道倫理連絡会」を報道局内に設置することなどが盛り込まれた。

 10月の問題発覚後、NHKは編集主幹を座長とする「記者教育改革チーム」を発足。弁護士の堀田力さん、ノンフィクション作家の吉岡忍さんら外部有識者の提言などを踏まえ検討作業を進めていた。

 [2010年12月22日20時32分]ソーシャルブックマーク