宝塚歌劇団が32年ぶりに外部から作家を招いた宙組公演「美しき生涯-石田三成永遠の愛と義」の製作発表が8日、兵庫県宝塚市の同劇団で行われた。脚本は、NHK連続テレビ小説「ふたりっ子」などで知られる大石静氏(59)で、子どものころから宝塚ファンだったという。

 「宝塚(の脚本)は座付き(作家)しかダメだと思っていたので、やった!

 という感じ」。06年NHK大河ドラマ「巧名が辻」の執筆時、下克上の世界で三成の清廉さにひかれ、作品化を温めていたところ、宙組トップ大空祐飛のイメージと重なり、今作を書き上げた。創作を入れ、豊臣家に恩義を感じる三成が、恋仲になった茶々(淀君)を主君・秀吉に差し出す苦悩を描いた。

 主演の大空は「見ている方にも共感していただけるような葛藤(かっとう)を出したい」。茶々は娘役トップの野々すみ花、鳳稀かなめが茶々の護衛忍者。兵庫・宝塚劇場は5月20日~6月20日、東京宝塚劇場は7月8日~8月7日。