在京民放キー局5社の2011年3月期連結決算が12日、出そろった。番組と番組の間に流すスポット広告が好調で、フジ・メディア・ホールディングスなど3社が増収となった。ただ東日本大震災後、広告収入が大きく落ち込んでいるため、12年3月期は日本テレビ放送網やフジなど3社が減収を予想している。

 震災直後に各社は、CMを取りやめて報道特番を編成したため、広告収入が減少。12年3月期となる今年4月以降のスポット広告も低調に推移している。物販やイベント事業も自粛ムードで振るわず、各社は今後数カ月間は収益面で厳しい状況が続くとみている。

 TBSホールディングスの11年3月期は、視聴率が伸び悩んで広告収入が低迷したほか、映画事業も不調で、売上高が前期比2・4%減少。一方、テレビ朝日は深夜帯や年末年始の視聴率が好調で、売上高が2・2%伸びた。

 テレビ東京ホールディングスは10年10月に共同持ち株会社になっており、11年3月期は前期と比較できない。12年3月期は、震災の影響などで純損益は10億円の赤字を予想している。(共同)