兵庫・宝塚大劇場で上演されている宝塚歌劇の花組公演「エリザベート-愛と死の輪舞(ロンド)-」が11日の公演で、通算動員200万人を達成した。

 同公演は、花組新トップスター明日海りおの本拠地お披露目。200万人目の来場者となったのは愛知県日進市の会社員堀田智美さん(26)。終演後のセレモニーで記念品が贈られ「今日は母と一緒に見に来ました。感謝の気持ちでいっぱいです」と喜びの表情を見せた。

 明日海も「演出の小池先生を始め、スタッフの方々、今まで演じてこられた先輩方、そしていつも応援してくださるお客様への感謝の気持ちでいっぱいです」と、感謝返し。「こうして幸せに『エリザベート』の世界を演じさせていただいているので、お客様のご期待に沿える舞台を毎日お届けできるように、これからも精いっぱい務めたい」とコメントした。

 今公演で退団するトップ娘役、蘭乃はなは「200万人の中の1人として観劇していた自分が、二度も(同作に)出演させていただき、また今回はエリザベート役を演じさせていただいていることが、いかに幸せなことかを今日改めて感じました」と感極まった様子だった。

 「エリザベート-」は、96年に一路真輝の退団公演として初演。オーストリア皇后、エリザベートの数奇な運命を描いたウィーン発ミュージカルを、劇団の小池修一郎氏が潤色・演出。黄泉(よみ)の帝王・トートを主役とした劇団代表作のひとつで、今回が8度目の上演だった。

 今公演は、新トップ明日の本拠地お披露目として、8月22日に開幕。劇団によると「近年記憶にない」ほどの人気で、連日早朝から当日券を求めてファンが並び、当初見込みより前倒しでの到達となった。

 若手時代から華やかな容姿、美貌に加え、劇団100周年の記念イヤーに新トップに就いた明日海への期待値の高さと、作品の力が相乗効果となったようだ。

 東京宝塚劇場は10月11日~11月16日。

 100周年を迎えた宝塚歌劇では、74年初演の「ベルサイユのばら」が、今年6月27日の宙組公演「ベルサイユのばら-オスカル編-」で、通算動員500万人を達成している。