世界3大映画祭の1つ、カンヌ映画祭の授賞式が24日(日本時間25日)にフランス・カンヌで行われた。コンペティション部門に出品された「2つ目の窓」(河瀬直美監督、7月26日公開)と、短編コンペティション部門に出品された「八芳園」は、ともに受賞を逃した。

 コンペティション部門の最高賞パルムドールは、ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督のトルコ、フランス、ドイツ合作映画「ウインター・スリープ」が選ばれた。クエンティン・タランティーノ監督が「パルプ・フィクション」のテーマに乗って現れ、賞を発表して会場を沸かせた。短編部門の同賞には、サイモン・メサ・ソト監督のコロンビア、英国合作映画「レイディ」が選ばれた。

 グランプリ(審査員特別大賞)はアリーチェ・ロルバケル監督のイタリア映画「ル・メラビジブル」が、審査員賞は地元フランスの巨匠ジャン・リュック・ゴダール監督のスイス映画「グッド・バイ・トゥ・ランゲージ」とカナダのグザビエ・ドラン監督のカナダ、フランス合作映画「マミー」が受賞。監督賞は米映画「フォックスキャッチャー」のベネット・ミラー監督が受賞した。

 男優賞は英映画「ミスター・ターナー」主演の英俳優ティモシー・スポール、女優賞はカナダ、米国、フランス、ドイツ合作映画「マップス・トゥ・ザ・スターズ」の米女優ジュリアン・ムーア、脚本賞はロシア映画「レビアタン」のアンドレイ・ズビャギンツェフ監督とオレグ・ネギン氏が受賞した。(カンヌ=村上幸将)