「黒部の太陽」香取慎吾主演でドラマ化
石原裕次郎さんの代表作映画「黒部の太陽」がフジテレビでドラマ化され、裕次郎さんが演じた主人公に香取慎吾(31)が起用されることが10日、分かった。三船敏郎さんが演じたダム建設責任者を小林薫(57)が演じる。フジ開局50周年記念ドラマで10月上旬に収録を開始、来春放送の予定だ。
「黒部の太陽」は黒部峡谷を切り開き、日本最大級のダム「黒部ダム」の建設にかかわった男たちを描いた。裕次郎さんが初めて本格的に映画製作に乗りだし、所属会社以外の作品には出演できない大手映画会社が定めた「5社協定」を超えて、三船敏郎さんとの共演が実現。68年に公開され、当時戦後最大のヒットとなった。スケールの大きさから「スクリーンで楽しんでほしい」という裕次郎さんの意向もあり、いまだにビデオ、DVD化されていない、幻の大作だ。
ドラマは人物、内容とも、映画に比べ木本正次氏の原作に忠実なものになる。物語はダム建設の中でも最大の難工事といわれた大町トンネル工事に焦点を当てた。裕次郎さんが演じた大卒のエリート設計技師は原作の複数の人物がモデルになったが、今回はそのうちの1人に絞り、地元出身で、トンネル工事の最前線で奮闘する、作業員の若きリーダーとした。香取の体格の良さを生かし、骨っぽい人物像を前面に出す。
香取は「自分が生まれる前にできた超大作としてタイトルだけは知っていました。歴史的名作、映画『黒部の太陽』に敬意を表し、しっかりと演じたいと思います。ダムを完成させた方々をはじめとして当時の皆さんの苦労があってこそ、今の日本があるということを、このドラマを通じて視聴者の皆さんに伝えられたら」と意気込んでいる。
また、小林は三船さんが演じた関西電力のダム工事責任者を演じる。映画とは役名が変わるが、大幅にイメージが変わることはないという。ベテラン演技派俳優の起用で、自然と戦う男たちの姿を英雄的に描くだけでなく、苦悩や悲しみを浮き彫りにする人間ドラマに仕上げる。
映画では、トンネルの大出水シーンなどで俳優やスタッフが負傷するほどの迫力あるシーンも見どころの1つだった。ドラマでももちろん、大出水シーンを再現。全編にCGを利用し、映画に負けない迫力を目指す。
[2008年9月11日6時50分 紙面から]
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