東京地裁で10月26日に行われる酒井法子被告(38=覚せい剤取締法違反で起訴)の初公判が“麻原、ホリエモン級”の規模で行われる可能性が高くなった。同公判で使用される東京地裁の法廷は現在傍聴席42席の「中規模」が予定されるが、それも流動的で、この日の保釈の様子を各局が生中継する注目度の高さから、最大の104号法廷に変更することも検討されそうだ。

 東京地裁はこの日までに10月26日に行われる酒井被告初公判で使用される法廷を412号から425号法廷に変更した。両法廷とも傍聴席42席で、規模は変わっていないが、使用法廷が正式に決まっていないことを示しており、今後、同地裁で最も大きい傍聴席98席の104号法廷で行われる可能性もある。関係者は「法廷は仮に押さえているので、大きな法廷に移る可能性がないとはいえません」と話した。

 酒井被告の初公判には、傍聴券を求めて多くの人が抽選に並ぶと予想されており、混乱必至の状況。法廷が決まるのは初公判の約1週間前となる。

 104号法廷は、96年のオウム真理教の麻原彰晃こと松本智津夫死刑囚の初公判で使用された。司法記者クラブ加盟社への割り当て分を除いた48席に1万2292人が並び、過去最高倍率となった。

 ほかに、06年9月の、ライブドアの粉飾決算事件などで、証券取引法違反の罪に問われた堀江貴文前社長の初公判などが行われるなど、社会的に注目されている事件で使用されることが多い。98年の、薬害エイズ事件で業務上過失致死罪に問われた安部英(たけし)前帝京大学副学長の公判では、傍聴していた少年がさくを乗り越え、安部前副学長を殴る騒動があった。

 8月2日深夜に夫の高相佑一被告(41)が逮捕、酒井被告が行方不明となり捜索願が出された末に逮捕されるという前代未聞の事件は、今年最大の話題として46日が過ぎた。注目度の高さから初公判の法廷も最大級が用意されることになりそうだ。

 [2009年9月18日8時52分

 紙面から]ソーシャルブックマーク