シンガー・ソングライター鬼束ちひろ(29)が8月18日に知人男性から暴行を受け、顔に全治1カ月の重傷を負っていたことが13日、分かった。警視庁渋谷署によると、鬼束は先月18日午前6時ごろ、東京・渋谷区内の自宅で知人男性から暴行を受けた。鬼束が自宅マンションの管理人にけがを訴え、マンションの管理人が110番通報した。鬼束は同日、被害届を提出した。同署では、知人男性を傷害の容疑で逮捕状を取り、行方を追っている。

 鬼束は00年8月発売の「月光」がロングヒットし、初アルバム「インソムニア」が150万枚を突破。素足に左手を上げ下げして歌うスタイルと、独特な詞の世界で人気となった。

 しかし、人気絶頂だった04年5月に、当時所属していた事務所と契約を解消。事務所とレコード会社を移籍し、心機一転のスタートを切る予定だったが、同年10月に精神的な疲れがピークに達し、活動休止を発表した。「自分のペースでの創作と、アーティスト活動、世の中のペースが一致しない」と表舞台から姿を消した。

 その後07年3月、2年半ぶりに音楽活動を再開しユニバーサルミュージックと契約した。4年10カ月ぶりのアルバムはオリコンチャート6位にランクインした。一時は精力的な活動を続けていたが、08年9月に体調不良でツアーをキャンセルし、約半年間の休業に入った。デビュー10周年の今年はベスト盤を発売。チャート上位に入るなど人気は持続していたが、今年6月にレコード会社と契約を終了していた。

 [2010年9月14日9時42分

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