俳優渡辺徹(50)がデビュー30周年記念ライブを7月17日に東京・六本木のスイートベイジルで行う。渡辺は81年に「太陽にほえろ!」でラガー刑事役でデビューし、翌82年に「彼(ライバル)」で歌手デビュー。「約束」が大ヒットし、全国ツアーも行った。

 ライブは約25年ぶりとなるが、開催には妻のタレント榊原郁恵(52)の後押しがあった。「あなたの曲はあなたが歌わないと眠ったままで、かわいそう」と言われ、「デビュー30年の感謝の気持ちを楽曲にもリスペクトしたくなった。歌に敬意を表して大掃除したいと思った」。

 ライブでは「約束」をはじめ「AGAIN」「愛の中へ」などオリジナルナンバーに、アルバムに収録した吉田拓郎、財津和夫、尾崎亜美、世良公則らの曲も久しぶりに歌う。「歌中心で、MCは少なめにとクギをさされている。昔はバンドメンバーに『徹、すごいよ。1曲も歌詞通りに歌っていない』と言われたことがあって、当時は歌詞をなめていたところがあった。今回は歌詞をかみしめて、しっかり歌いたい」。

 歌から遠ざかった背景には「自分に合っていない。居心地がよくない」感じがあったという。しかし、今でもカラオケに行くと「約束」を3回は歌う。俳優としても今年3、4月に文学座の財産演目「花咲くチェリー」主演で地方を回り、9月は日比谷シアタークリエ「ゲゲゲの女房」に主演するなど充実。スイートベイジルは客席約200のライブハウスで、昼夜2回公演。渡辺は「まな板のコイの心境。今の自分を全部見られる気がする」と話している。