高視聴率で話題の日本テレビ系ドラマ「家政婦のミタ」(水曜午後10時)が初めて書籍化されることが13日、分かった。「家政婦のミタ~エピソード・ゼロ~」(16日発売)で、ドラマで描かれた「笑わない家政婦・三田灯」の、ドラマにはない幸福だったころなどを記している。家政婦紹介所の晴海所長に加え、ドラマには登場しない6人のキーマンが、女優松嶋菜々子(38)演じる三田灯の過去を多方面から語る形式。脚本家の遊川和彦氏(56)の構想が根本から知れる唯一のものとなる。

 三田が幼いころの隣家の主婦(63)やママ友達(39)の証言も出てくる。三田の夫、長男を放火で殺した義理の弟と交際していた女性(28)も「話題が、とにかくあの女(三田灯)のことばかり。『シスコンなんだ。付き合うのやめておこう』って今なら思える」と貴重な証言をしている。

 遊川氏は「8話ではミタが過去を告白しましたが、そこでは語りつくせないバックグラウンドがあります。この本を読めば三田の壮絶な過去が詳細にわかります。内容は映像にはなりませんが、ミタの過去を全て分かった上で最終回をみてもらえれば、より深く楽しむことができます」とコメント。テレビドラマ本は通常、1万~2万部の発行だが、今回は初版で5万部を発行。「家政婦のミタ」は先月30日の第8話で、今年の連続ドラマ最高の平均視聴率29・6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)をマーク。今月7日の第9話も27・6%の大ヒット作だが、終了後の続編、映画化はない方向だけに、この書籍に飛び付く「ミタ」フリークも多いとみられる。

 なお、今日14日放送のドラマ第10話では、三田のバッグ、帽子、時計の秘密などが明かされる。