昨年12月24日に直腸がんで亡くなった俳優入川保則(いりかわ・やすのり)さん(本名・鈴木保則=享年72)の通夜が4日、相模原市営斎場で営まれた。

 親族、関係者だけが参列する自主葬で、故人が生前録音した般若心経と別れの言葉が流された。自身の死と向き合った著書「その時は、笑ってさよなら」の表紙に使われた写真がほほ笑む祭壇から、「みなさん、空と虚の真理に向かって一生懸命生きてください。それでは、私は行って参ります」と旅立ちを告げた。

 遺作となった主演映画「ビターコーヒーライフ」(5月12日公開)で共演した俳優窪塚俊介(30)が参列。「ナイフを振り回す立ち回りで、熱く、冷静に演じられたのが印象的」としのんだ。喪主の長男正則さん(31)は「湿っぽくならないのが本人の希望なので、笑って送りたい」と笑顔も交えて話した。

 今日5日午前11時から同所で告別式が営まれる。また、お別れの会が30日午後6時から、東京都港区南麻布4の12の25、南麻布セントレビルで開かれる。