カナダ出身の人気歌手アヴリル・ラヴィーン(28)が、アニメ映画「ONE

 PIECE

 FILM

 Z」(長峯達也監督、12月15日公開)に主題歌を提供することが17日、分かった。「How

 You

 Remind

 Me」と「Bad

 Reputation」の2曲で、ともにエンディングに使用される。ラヴィーンがワンピース好きで、原作の漫画家尾田栄一郎氏(37)もラヴィーンのファンという“相思相愛”の関係で、夢の国際コラボが実現することになった。

 全世界のアルバムセールスが4000万枚を超え、“世界最強のロックプリンセス”と称されるラヴィーンがワンピースとタッグを組んだ。大の親日家でワンピースの大ファンの上、自身のブランド「Abbey

 Dawn」もワンピースと同じドクロがモチーフ。この事実を知った製作側が、主題歌提供をオファーし、ラヴィーンも快諾。フジテレビの種田義彦プロデューサーは「尾田氏とラヴィーンさんが、互いの創作活動に興味を持っていることが分かり、切り離せないご縁だと即決しました」と説明した。

 1曲目の「How

 You

 Remind

 Me」は、ラヴィーンの婚約者チャド・クルーガーがボーカルで、全世界アルバムセールス5000万枚のロックバンド、ニッケルバック最大のヒット曲のカバーになる。クルーガーがプロデューサーを務め、2人の共同作品として初めて世に送り出す。

 2曲目の「Bad

 Reputation」は、2人の曲を聴いて感謝の手紙を送った尾田氏お気に入りのラヴィーンの曲だ。詰めの交渉の中、ラヴィーンが「Bad-」を主題歌として使うことで、海賊ながら夢へひたむきに突き進む、主人公モンキー・D・ルフィ(声・田中真弓)らキャラクターたちを表現でき、素晴らしいコラボになるのではと考え、尾田氏のために提供を決めた。

 2曲はともにエンディングで続けて流される予定だ。洋画ではエンディング主題歌の後、スタッフロールの際にインストゥルメンタル(ボーカルなしで)が流されるケースがあるが、邦画では異例。ラヴィーンは「私が大好きな日本で絶大な人気を誇る『ワンピース』の主題歌を歌うことができて、本当に光栄に思っているわ。『ワンピース』の世界には、共感するところがたくさんあったの。映画が出来上がるのを、とても楽しみにしています」とコメントを寄せた。

 ◆アヴリル・ラヴィーン

 1984年9月27日、カナダのナパニー生まれ。幼い頃から歌手を目指し、ニューヨークでパフォーマンスを続けて02年に17歳でデビュー。初シングル「コンプリケイテッド」が大ヒット。07年4月リリースの3枚目のアルバム「ベスト・ダム・シング」が15カ国で1位になったほか、日本では洋楽史上唯一のデビューから3枚連続ミリオン達成。映画の主題歌は、06年の「エラゴン

 遺志を継ぐ者」の「キープ・ホールディング・オン」と10年の「アリス・イン・ワンダーランド」の「アリス」を担当。

 ◆ワンピース好きの有名人

 「ONE

 PIECE

 FILM

 Z」で脚本を担当した、放送作家の鈴木おさむ氏が芸能界随一のファンとして知られる。SMAP木村拓哉と香取慎吾は原作のファンで、稲垣吾郎は06年の映画「ONE

 PIECE

 カラクリ城のメカ巨兵」にゲスト声優として出演。07年の映画「ONE

 PIECE

 エピソードオブアラバスタ

 砂漠の王女と海賊たち」でゲスト声優を務めた田村淳、矢口真里もファンとして有名。DREAMS

 COME

 TRUEの中村正人も原作のファンで、08年の映画「ONE

 PIECE

 エピソードオブチョッパープラス

 冬に咲く、奇跡の桜」に主題歌を提供した。