4月に米ニューヨーク支局に転勤したテレビ東京の大江麻理子アナウンサー(35)が、来年度から同局系経済報道番組「ワールドビジネスサテライト(WBS)」(月~金曜午後11時)のメーンキャスターに就任予定であることが12日、分かった。関係者によると来年2月にも正式決定する見込み。小谷真生子キャスター(48)は来年3月末で同番組を卒業するという。

 各メディアで人気女性アナウンサーランキングのトップを飾るテレビ東京の看板アナが、いよいよ同局の看板番組「WBS」の顔になることが決定的になった。

 大江アナは、4月から同局グループ会社のテレビ東京アメリカ社に出向している。赴任後は、朝の報道番組「ニュースモーニングサテライト」(月~金曜午前5時45分)のニューヨークキャスターとして現地から中継出演している。関係者によると、米赴任は、将来、「WBS」のキャスターに登板するための武者修行だったという。

 同局のある幹部は「与えられたミッションを頑張ってこなしている」と、米での活躍ぶりを評価した。現地経済界の要人のインタビューを無難にこなすなど「WBS」を背負う実力をつけたと評価されたようだ。

 大江アナは米赴任前、「出没!アド街ック天国」「モヤモヤさまぁ~ず2」などに出演し、ふんわり、ほんわかした雰囲気で人気を得ていた。バラエティーの顔からわずか1年で本格的な報道の顔となるが、バラエティーでの魅力も生かし、中高年だけでなく、若い世代にも支持される新タイプの報道キャスターとして期待されている。関係者によると、来年2月にも正式決定となる。

 一方、小谷は経済界の人気を集め、多くの視聴者に親しまれてきたが、いくつかの大きな節目を迎えることで卒業が決まった。

 関係者によると、88年にスタートした「WBS」は、今年で25年という区切りを迎えた。小谷は同番組の歴代キャスターの中では最も長い15年も番組を支えてきた。年齢も48歳。新たな世界に踏み出すにはいいタイミング。また、同局は来年4月で開局50周年を迎える。小谷の15年という節目に敬意を表しながらも、同局が新たな時代の扉を開くために卒業が決まった。

 「WBS」は、他局の報道番組と違い、経済情報を軸に報道し、スポンサーを含め経済人に評価されてきた。25年の伝統を守りつつ、大江アナ起用後は、リニューアルを視野に新しい「WBS」を目指すと思われる。