テレビ朝日系「仮面ライダーW」でブレークした俳優桐山漣(26)が、映画2本の主演に抜てきされたことが15日、分かった。「君へ。」(9月公開予定、西村晋也監督)と「吉祥寺の朝比奈くん」(11月19日公開、加藤章一監督)。「君へ。」は、大切な人を失った傷を背負う理系のインテリ学生役。「吉祥寺~」は子持ちの女性に恋心を抱く草食系男子を演じている。

 一気に2本の映画に主演することに桐山は「後悔しないよう、自分の持っているベストを尽くす思いで挑みました。『吉祥寺』は普段と違う自分を作っていくのが楽しかった」と振り返った。

 幼いころの夢は「仮面ライダーになりたい」だった。俳優を志した際「仮面ライダーをやらないと先に進めない」と毎年、仮面ライダー作品のオーディションを受けた。夢はかない「自分の未来の理想を考える上で、うまくいくことばかりじゃない。言えることはあきらめてはいけないこと。夢を追っている人の後押しになれば」。

 どんな役も自在に表現する演技力が評価され、現在は、フジテレビ系「花ざかりの君たちへ・イケメン☆パラダイス・2011」(日曜午後9時)に出演中。仮面ライダーの先輩には、オダギリジョー(35)水嶋ヒロ(27)佐藤健(22)らがいる。「ライダーが終わった後は、先輩の背中を追うのではなく、もっと高いところで勝負していく気持ちです。僕もそうでしたが、子供にとって仮面ライダーは大人になっても永遠のヒーロー。子供をがっかりさせることだけはしてはいけないと思っています」。先輩ライダーに続き本格的な役者への変身が期待されている。

 ◆桐山漣(きりやま・れん)1985年(昭60)2月2日、神奈川県生まれ。06年、ドラマ「のだめカンタービレ」で俳優デビュー。09年9月スタートの「仮面ライダーW」でヒーロー左翔太郎に抜てきされ、1年にわたり主演を務めた。学生時代はバンドでベースを担当。175センチ、血液型O。