人気アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」で知られる庵野秀明監督(52)が宮崎駿監督(72)の5年ぶり新作「風立ちぬ」(7月20日公開)で主人公の声を演じることが9日、分かった。84年の宮崎アニメ「風の谷のナウシカ」で巨神兵の原画を担当以来、宮崎監督を師と仰いでいる。スタジオジブリ鈴木敏夫プロデューサー(64)からオーディション参加の打診を受け、同監督から「やって」と依頼を受けて決まった。02年アニメ「アベノ橋魔法☆商店街」で1話だけ声優を務めたが主演は初。

 アフレコで苦労したが、宮崎監督から「うまくやろうとしなくていい。存在感で選んだのだから」と声を掛けられると、伸び伸び演じられた。ヒロインに愛をささやく場面では周囲がため息をつくほど高い演技力をみせたという。庵野監督は「しゃべりっぱなし。歌もフランス語もドイツ語もあるわで完全にだまされたって感じ。長編を作るのは、体力的、精神的に本当に大変な作業。ラストシーンは正直感動しました」。