新潟県糸魚川市の大火で全焼した「加賀の井酒造」の日本酒が、人気商品になっている。前日22日の大規模火災から一夜明けた23日、東京・表参道の「新潟館ネスパス」1階の物産コーナー「新潟食楽園」では、同酒造の商品を買い求める人が相次いだ。午前中だけで50本以上が売れ、中には「糸魚川生まれなので」と涙ぐみながら商品を手にする女性がいたという。

 同ショップの担当者は「火災前の在庫は300本ほどありますが、24日から試飲会を予定していますので、年内にはなくなるかも。来年も皆さんに『加賀の井』さんのお酒を味わってもらいたいので、酒造の再建を願っています」と話した。

 23~25日に予定していた物産展イベント「うまさぎっしり冬フェスタ」(糸魚川市観光協会など主催)は、糸魚川市の大火を受けて中止されたが、純米吟醸酒「加賀の井」の試飲会は24日から開催。年内いっぱい、在庫がなくなるまで行うという。