元TBSワシントン支局長で安倍政権について書いた「総理」などの著書があるフリージャーナリスト山口敬之氏(51)に酒を飲まされレイプされたとして、警察に準強姦(ごうかん)容疑で被害届を出していた詩織さん(28)が29日、東京地検の不起訴処分を不服として検察審査会に審査を申し立てた。都内で会見し、明かした。法律や捜査システムの改善につなげたいとの強い思いから、同様の事件では異例の素顔、実名公表での会見となった。

<詩織さん説明の経緯>

 ▼15年4月3日 山口氏と面会する。

 ▼同午後8時過ぎ 串焼き店に入店。

 ▼同午後9時40分ごろ すし店に入店。

 ▼4月4日午前5時ごろ 痛みで目覚め、レイプされていることに気づく。記憶はすし店の途中から欠落。

 ▼4月9日 警視庁原宿署に相談。2日後高輪署捜査員と面会。

 ▼4月15日 捜査員とシェラトン都ホテルで防犯カメラの映像を一緒に見る。

 ▼4月30日 高輪署で告訴状受理。

 ▼6月初め 証拠がそろい、逮捕状が発行される。

 ▼6月4日 山口氏が日本に帰国するタイミングで成田空港で逮捕するという連絡が入り、ドイツからの帰国を要請される。

 ▼6月8日 捜査員から、「空港までは行ったが上からの指示で逮捕できなかった」と連絡が入る。

 ▼8月26日 書類送検。

 ▼10月 詩織さんが担当検事と面会。

 ▼16年1月 山口氏が担当検事と面会。

 ▼6月 詩織さんが担当検事と2度目の面会。

 ▼7月22日 不起訴処分。