元日本代表監督で、日本協会の岡田武史副会長(60)がオーナーを務めるFC今治の新体制発表が27日、愛媛県今治市のみなと交流センター「はーばりー」で行われた。今季から参戦する日本フットボールリーグ(JFL)の目標に、1シーズンでのJ3昇格を掲げた岡田氏は、報道陣とサポーター約100人の前で「サプライズ発表です」と宣言。元日本代表MFのラモス瑠偉氏(59)が、スペシャルアドバイザーに就任することを壇上で明かした。

 ラモス氏は昨年12月29日に脳梗塞で倒れ、現在は活動休止中。入院先でリハビリを始めており、岡田氏は「彼はリハビリじゃなく自主トレと言っている(笑い)。1日も早く治してもらうことが、みんなの願いだし、退院したら顔を出してくれる予定」と期待した。

 このほか、米MLSサンノゼから獲得した189センチのFWスティーブン・レンハート(30)をはじめ、MF玉城峻吾(25=J2金沢)MF三田尚希(24=JFL青森)MF楠美圭史(22=J2東京V)MF小沢司(28=東海リーグ鈴鹿)MF可児壮隆(25=J1川崎F)GKマチェイ・クラコビャック(24=ポーランド4部)ら新加入選手7人が登壇。レンハートは入団4日目にもかかわらず、日本語で「もしもし、こんにちは。米国人で米国から来ました。今治は美しい。ここに骨をうずめる覚悟です」と話した会場を沸かせた。

 元日本協会技術委員長の小野剛氏が育成コーチに、ロンドン五輪代表を指導した藤原寿徳氏がGKコーチに就任し、ファンの前に初登場。J3昇格に必要な収容5000人超の基準を満たす、建設中の新スタジアム名が「ありがとうサービス.夢スタジアム(夢スタ)」(8月完成予定)に決まったことや、公式サポーターズクラブ「FC IMABARI Sailors’Club」を発足すること、前日まで中国・杭州に渡っていた岡田氏が、吉武博文監督とともに追求している指導法「岡田メソッド」を海外に“輸出”していくこと、新たに今治造船とNTTぷららがスポンサーに加わったこと、など発表だらけの会見となった。