アジア杯で日本危ない!協会が抗議文提出
【重慶(中国)25日=田 誠、西尾雅治、盧載鎭】日本サッカー協会は25日、アジア杯組織委員会とアジア・サッカー連盟(AFC)に対し大会警備、運営に関して「抗議文」を提出した。24日タイ戦後にMF中村、遠藤らスタッフ7人を積み残したまま選手バスが発車する不手際が発生。観衆がバスを囲んだり、日本人サポーターが危険にさらされた問題を改善するよう要求した。重慶は日中戦争の傷跡が残る土地で、前売り完売の28日のイラン戦は6万人のアウエー状態になりそうだ。
決勝トーナメント進出の喜びも吹っ飛ぶ前代未聞の事件がぼっ発していた。タイ戦の後だ。日本の選手バスが、MF中村、遠藤とスタッフ7人を残したまま発車していた。2人は取材エリアで最後までメディア対応していたが、組織委員会側が警備上の問題を理由に日本側が制止するのを振り切って運転手に指示したという。
一夜明けた25日、田嶋幸三技術委員長は、組織委員会とAFCに文書で運営と警備の改善要求を出した。「バスを発車させる説明がなかった。中国語であったのかもしれないが、意思疎通をちゃんとしてほしい。バスのすぐそばまでファンが来るセキュリティーも問題。考え直してほしい」。また、客席で日本人サポーターがカン、ペットボトルなどを投げつけられたため、安全の確保も要求した。同委員長は今日26日にも中国側の警備責任者と会談、要望を伝える方針だ。
地元の観客は日本戦ではオマーン、タイを熱烈応援。試合前の君が代斉唱では大ブーイングが起こった。この日の地元紙は「重慶人は日本の勝利を無視」と見出しを掲げ、日本の企業の集団買春事件も取り上げ「イラン戦はもっとすごいことになる」と警告した。
重慶は37年に蒋介石が中国国民政府の首都を遷都。日本軍が激しい空爆を行った過去があり「日本人に対し特別な感情のあるところ」と地元記者は言う。28日イラン戦は6万人収容の五輪スタジアムがほぼ満員になる。引き分け以上で1次リーグ1位が決まり、準々決勝の会場も重慶になる。「移動したくないからここに残る方がいい」と遠藤。大会連覇へ日本は思わぬ「逆風」に立ち向かわなければならなくなった。
[2004/7/26/08:07 紙面から]
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