G大阪加地、鮮烈ドロー弾/J1
<J1:G大阪1−1浦和>◇第1節◇4日◇万博
G大阪の日本代表DF加地亮(26)が、開幕戦で鮮烈なボレー弾を決めた。浦和戦に先発出場。0−1の後半22分、右胸トラップで同じ日本代表DF三都主をかわして左足でたたき込んだ。02年10月12日札幌戦以来1239日ぶりのJ1通算2得点目は、値千金の同点弾。ジーコジャパンの右サイドが、得点力もアピールした。一方、2月25日のゼロックス・スーパー杯で快勝した浦和は、1−1の引き分けにも勝ち点1という収穫を得た。
完全に欺いた。ゴール右に侵入したDF加地は、MF二川からの浮き球パスを胸で受ける体勢に入った。マークにつくのはMF三都主。利き足の右足シュートを警戒して自分の右側に寄ったのを察知すると、肩のわずかな動きだけでボールを左足側に落とす。「縦を取るような動きをして中に止めた」。自らフリーの空間をつくり出すと、左足を振り抜いた。
「あそこはしょうがない。加地のトラップがうまかった。何もできない状態」。日本代表の僚友・三都主も脱帽した。東京時代の02年10月12日札幌戦以来3年5カ月ぶりのJ1通算2得点目。「気持ちいい。もっと取れるように頑張る」と上機嫌で笑った。
G大阪に移籍して迎えた開幕戦。試合前は不安を抱えていた。練習に合流したのはこの日までわずか7日間。2月25日のゼロックス・スーパー杯は28分間プレーしたが、1−3で同じ浦和に完敗。この日も「コンビをどうするか、頭を巡っていた」。前半は思い切ったプレーは影を潜めた。だが西野監督の「G大阪はボールも人も気持ちも常にゴールを目指す」というゲキに発奮。縦への圧力を強め、同点ゴールでV候補相手に貴重な勝ち点1を呼び込んだ。浦和MF小野も「彼の身体能力を考えれば、当たり前のプレー」と認めた。
原点回帰の挑戦だ。ドイツW杯を前に4年間所属した東京から移籍。「実家もあるし友達も多い」と故郷の兵庫・淡路島がある関西に戻った。この日はホテルのビュッフェ形式の朝食にたこ焼きが並んでいて、びっくり。「3個も食べました。大阪に帰ってきたなあと思う」と笑う。住み慣れた環境に充実感とやる気をみなぎらせている。
鮮烈なゴールを決めた新戦力に、西野監督は「フィニッシュまで取れるのはチームのストロングポイントになる」と新たな可能性を見いだした。それはジーコジャパンでも同じだ。昨年6月のコンフェデ杯ブラジル戦では「幻のゴール」で王国を驚かせた加地が、さらにG大阪の超攻撃サッカーを吸収してJでもドイツでも輝く。【益田一弘】
[2006/3/5/08:45 紙面から]
写真=後半22分、浦和ディフェンス陣をかわし同点ゴールを決めるG大阪DF加地(中央)(撮影・渦原淳)
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