ダムール肉体改造パワーアップ/札幌記念
<札幌記念>
夏の「準G1」札幌記念(G2、芝2000メートル、22日=札幌)はフレッシュな3歳馬が台風の目になる。皐月賞2着のヒルノダムール(牡、栗東・昆)が、増量による肉体改造でパワーアップ。G1馬ロジユニヴァース&マイネルキッツほか強力古馬勢打倒を狙う。
ヒルノダムールが筋肉のよろいを身にまとい、歴戦のG1古馬に立ち向かう。その秘策は滞在効果による重量増だ。昆師は「ディープスカイくらいの体に戻したい」と、500キロ超の大型馬だったダービー馬の雄大な馬体を目指して調整中だ。
陣営の課題は「いかに減らさないで競馬を使うか」にある。9着に終わったダービーは究極の瞬発力勝負になったこともあるが、理想とした体でゲートに入れなかったことも一因だった。若葉Sで466キロあった体重は皐月賞では456キロに減った。ダービーも数字の上では6キロ増(462キロ)だったが、栗東で484キロあった体が20キロ以上減った。体質の弱さを克服し、ダービー前からようやく強い調教にも耐えられる体を手に入れたはずが、最後の長距離輸送で肉体をそがれていた。今回の輸送のない滞在競馬なら鍛え上げた肉体を維持してゲートインできる。「十数キロ増で出られるはず」と昆師は470~480キロでの出走を目指す。
もちろん、単に体重を増やしただけではない。戦闘態勢も整った。札幌ダートで行われた1週前追い切りは藤田騎手を背に6ハロン77秒9、しまい12秒3と破格の時計をマーク。タカノスペシャル(3歳未勝利)を1秒以上も追走しながら、あっという間に置き去りにするパワフルさも身につけた。
過去10年で3歳馬は3勝、2着1回。勝った3頭はすべて470キロ以上の馬体を有していた。古馬より3キロ軽い重量の恩恵があり、馬格があればG1級古馬相手でも通用する。
この後は3冠最後の菊花賞(G1、芝3000メートル、10月24日=京都)へ直行する予定。「G1を取るだけの力はあると思うし、斤量差で(古馬を)逆転できれば。いい体のまま菊花賞へ行きたい」。ビルドアップした皐月賞2着馬が菊への道をこじ開ける。【山本幸史】
[2010年8月17日8時26分 紙面から]
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