＜国際親善試合：日本０－４ブラジル＞◇１４日◇シンガポール国立競技場

　ネイマールは技術にたけた選手だが、すごく走っていた。先制点、２点目と、背後に抜け出している。走った分だけをキロに換算すれば、量的には多くはないが、強弱を付けた質の部分では、群を抜いていた。足元のテクニックだけでなく、背後へのスプリントの部分は日本代表が見習わないといけない。

　サッカーはＤＦの背後を取ると、得点チャンスが広がる。日本は背後を取れなかった。意識が低かった。岡崎や武藤らは狙うべきだったが、単調な攻撃に終始した。その分、相手ＤＦラインはやりやすかったかもしれない。

　リスクマネジメントの意識も欠如していた。特に２失点した後は、集中力が切れたのか、その準備が崩れた。攻撃しながらも、相手のカウンターに備えるべきが、全員が攻撃の意識が強すぎ、守備意識が薄れているようにみえた。

　もう１つ気になるのが自陣でのミス。ジャマイカ戦に続き、この日もフル出場したＤＦ酒井が２試合連続でミスが目立ったのは気になるところ。来月の代表戦では、成長した姿を見せてほしい。（日刊スポーツ評論家）