大宮のセンターバックコンビが鉄壁の守備を構築している。チームは昇格1年目ながら暫定4位。DF河本と菊地が守備に安定をもたらし、2人が同時に出場した試合は今季11試合で6勝3分け2敗。同時にピッチに立った時間帯に限れば、900分間でわずか5失点。この2人がいる限り、大宮の守備が大崩れすることはない。

 ともに85年生まれの30歳。初めてコンビを組んだのは12年8月の第22節だった。河本が神戸から期限付き移籍で大宮に加入。当時の大宮は年間16位とJ2降格危機にあったが、空中戦と対人プレーに強い2人がそろったことで守備が安定した。13試合で6勝6分け1敗、失点はわずか7点。最終的に13位でJ1残留を果たした。だが、翌年に河本が神戸に戻り、コンビはわずか5カ月で解消された。

 そうして今季、4年ぶりに2人がそろってJ1のピッチに立つ。ただ、次節21日の鳥栖戦は菊地が出場停止。3月11日のG大阪戦では菊地が退いた後に2失点し、2人がそろわなかった同20日の広島戦では1-5で大敗しているだけに不安は募るが、ここはルーキーのDF山越らの奮起に期待。チームの戦力が底上げされたとき、大宮のトップ3入りも見えるかもしれない。

【石川秀和】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「データが語る」)