【シャーアラム(マレーシア)20日=木下淳】リオデジャネイロ五輪アジア1次予選(27~31日)に向けて開催国で合宿中のU-22(22歳以下)日本代表が、クアラルンプール日本人学校で当地の3部、レアル・ムリアと練習試合(30分×2)を行った。前半2分にMF野津田岳人(20=広島)が先制して5-0の勝利も、後半は失速。理由は初体験のスコールだった。

 どす黒い雲が空を埋めた。局地的な大雨が発生しやすい夕方のキックオフ。30度を超えていた気温が一気に下がり、前半27分ごろ大きな雨粒が落ちてきた。雷鳴まじりのどしゃ降りに「味方が見えない時もあった」(野津田)。後半は29分まで無得点と戸惑った。27日の初戦マカオ戦はこの日とほぼ同じ午後4時開始でスコールの可能性は低くない。手倉森監督は「いい予行演習だ。日本人スクールでスコール。豪雨で5ゴール」と満足そうに? ダジャレを連発した。

 暑熱対策で遠征した昨年12月のタイとバングラデシュ、2月のシンガポールではスコールがなかった。初体験に指揮官は「こんなにすごいと思わなかった」。2得点のFW浅野も「雨と雷がホンマ怖くて雷が鳴るたびに『中止ちゃうかな』とベンチ(の監督)を見ていた」と笑った。ただ、選手が口をそろえたのは「本番でも同じ状況になるかも」。偶然の大雨で最適訓練を積めた。