8月のリオデジャネイロ五輪に出場する男子サッカー日本代表18人が今日1日、東京・本郷のJFAハウスで発表される。4-1で快勝した南アフリカ戦から一夜明け、U-23(23歳以下)日本代表スタッフは都内に移動して最終会議。14年の就任後、計78人を招集してきた手倉森誠監督(48)は各ポジションの構成について悩み抜いた。

 運命の日を翌日に控え、長野・松本市内の宿舎を出発した手倉森監督は「眠れなかった。発表を遅らせようかな(笑い)」と悩める胸中を打ち明けた。都内に移動後、スタッフと約3時間の最終会議。取材に応じなかった指揮官に代わり、霜田技術委員は「あとは一晩、監督が考えます」と最後の決断を委ねた。

 14年元日付の就任から912日。国際試合35戦、練習試合12戦を強化と発掘に充ててきた。初陣のU-22アジア選手権(オマーン)を戦った23人は、仙台監督から転任した直後だったため、協会が選んだメンバーだった。その後、当時明大2年のDF室屋をアジア大会で起用したり、最終予選で手倉森ジャパンの国際試合出場ゼロの19歳MF三竿を抜てきしたり。計78人を招集し、国内最終戦の南アフリカ戦では、初陣の23人中9人しか残らないほど自分の色をつけてきた。

 霜田氏が「もう話し合いはしません」と明言した最後の会議では、南アフリカ戦で復帰したMF中島やDF室屋の状態と本大会までの調整の見通し、オーバーエージ(OA)選手との組み合わせ、左膝を痛めている神戸DF岩波の回復具合など、多角的に18人の構成をシミュレーションした。

 前日の試合後に「今まで(ダジャレなどで)余裕を振りまいてきたが、いよいよ厳しい顔にならないといけない」と覚悟していた指揮官は、この日もホテルに戻ってから悩み抜いたとみられる。68年メキシコ大会以来48年ぶりのメダルを目指す注目の18人は今日午後2時、手倉森監督の口から明らかにされる。【木下淳】