G大阪の長谷川健太監督(49)が、PKのキッカーをMF遠藤保仁(35)に固定する考えを示した。10日は吹雪の中、大阪・万博練習場で鳥栖戦(14日、アウェー)に向け練習を再開。リーグ開幕東京戦(7日)でFW宇佐美が、自身が得たPKを蹴ったことに言及した。同監督は「今後、PKは基本的にはやっと(遠藤)。(PK)職人がいるわけですから、職人に蹴らせる」とチーム方針を明確にした。

 2-2で引き分けに終わった東京戦は、開幕弾が欲しい宇佐美がピッチで遠藤の了承を得た上でキッカーを務めた。この日、宇佐美に今後はキッカーは遠藤であることを伝えた長谷川監督は「FWは自分がPKを取った時に蹴りたいのは分かるが、冷静さを欠いてしまうことがある」と説明。監督自身も現役時代、自ら奪ったPKを蹴り、外した苦い思い出を明かした。

 日本代表では09年11月の香港戦で、MF中村俊輔(現横浜)がまだ若手だったFW岡崎慎司(現マインツ)の成長を促すためにPKを譲った例がある。G大阪で主力のMF倉田は「俺、PK外したことないから蹴ってみたいけど、なかなか言えないですね」と苦笑い。遠藤は「FWは点を取りたい気持ちがありますからね。以前は外国人選手には言われれば譲っていた」としながらも「これからは基本的には僕が蹴ります」とうなずいた。【益子浩一】