J2札幌のU-22代表MF荒野拓馬(21)が、次節19日水戸戦(札幌ドーム)での今季1号を誓った。20日が22歳の誕生日。「出るからには点を狙う。バースデーゴールを決めて、前祝いしたい」と意気込んだ。

 7試合ぶり先発復帰を狙う。15日の攻撃練習は、主力グループの右MFに入った。先発は右膝痛からこの日復帰した先輩MF古田との争奪戦で「もし出られるなら、自分の最大限のものを出したい」と気を引き締める。

 “荒野(こうや)”でたくましくなった姿を、本拠地のファンに披露する。3月31日、リオ五輪アジア1次予選最終マレーシア戦では、雷雨直後でぬかるみ、足首まで埋まるようなピッチの中、1-0勝利に貢献。最終予選切符をつかみ帰ってきた。「劣悪な環境でプレーしたことでワンプレーに対する集中力が増した。ドームの芝はやりやすいし、代表で得たものを生かせたら」と、国際舞台での経験を糧にする。

 代表では活躍も、クラブでは開幕栃木戦で先発出場したものの、ホーム開幕長崎戦は左足首痛で回避した。その後、五輪予選のためチームを離れ、帰国後に出場したのが前節11日のアウェー讃岐戦。水戸戦のピッチに立てば、今季8戦目にしてホーム初出場となる。「球際で負けないプレーをしたい」。札幌ドームでは13年7月27日鳥取戦以来631日ぶりとなる一撃を決め、4戦勝ち無しのチームを勢いづける。【永野高輔】