J2札幌FW都倉賢(28)が16日、札幌宮の沢での紅白戦で、3トップ中央に入りプレーした。19日水戸戦(札幌ドーム)は、FWナザリト(24)の出場停止を受け、今季初めて中央での先発が濃厚。7戦5発の助っ人欠場は痛手も、昨季チーム最多14ゴールをたたき出した「定位置」に戻り、5戦ぶり白星を引き寄せる。

 背番号9が最前列からプレッシャーをかける。今季はナザリト加入で出場5試合いずれも左右FWでプレー。やや下がり目とあり、守備の負担が多く、得点も3月21日福岡戦の1点にとどまっていた。中央で出る水戸戦は、2点目を決めリズムをつかむチャンス。「より多くのパスを受けられるようになる。ゴールに直結するプレーも増える。起点となり前線で守備もしてゴールをするのが役目」と意気込んだ。

 都倉の力が最大限生かされるのが3-4-3の3トップ中央だ。バルバリッチ監督は昨季9月23日の岡山戦で、それまでの4-2-3-1から同布陣に変更。そこから11月9日福岡戦まで9戦8発と一気に量産した。「去年から続けてやっていた場所だし、すんなり入れる」。1列前に出ることで、組織として昨季のパンチ力を導き出していく。

 得点した試合は12戦10勝2分けと、不敗神話継続中で「何が何でも勝ちたい。みんなと成功体験を増やしていきたい」と前を向いた。最前列中央からの豪快な都倉弾で、4月1勝に導く。【永野高輔】