主将が「首位討ち」へ導く。J2札幌は2日、札幌ドームで戦術練習を行い、MF河合竜二(36)が主力3バック中央に入った。DFパウロン(25)が右股関節痛で欠場するため、今日3日磐田戦(札幌ドーム)で4試合ぶりに先発復帰する。クラブ史上最長、5年連続主将を務める精神的支柱がDF中央に入り、リーグ2位18得点と強力な磐田攻撃陣を封じる。

 経験豊富な36歳が難敵をいなす。5戦負けなしで臨むホームでの一戦。河合は「(前節までの)連戦で勝ち点4を取れている。悪くないし、しっかり勝ち点3を取れるようにしたい」と前を向いた。札幌加入後、磐田戦は12、14年の開幕戦に出場し0-0、1-0と負けなし。対磐田3戦連続無失点で、勝利への流れを呼び込む。

 心優しいファイターだ。12年から東日本大震災の被災者を自費で試合に招待。今年3月には「MAKE THE FUTURE PROJECT」を立ち上げ、自らPRするTシャツの売り上げを復興支援につなげる活動を始めた。ピッチ外での活動は、チームメートの賛同も受け順調。今度はピッチ内でも奮闘し、勇気を贈る。

 5月3日は札幌にとって過去7戦1勝1分け5敗(勝率・143)の鬼門も“アニキ”には心配無用。浦和、横浜時代を含め2勝1敗、本拠地では2戦全勝の勝率10割だ。「いい準備をしてホームで結果を出したい」。連戦初出場で疲れはない。90分フル回転で白星を呼び込む。【永野高輔】