G大阪がエースFW宇佐美貴史の活躍で4年ぶりに決勝トーナメント進出を決めた。1点を追う後半19分、この日23歳の誕生日を迎えたFW宇佐美が、ペナルティーエリア外、左45度の位置から同点弾を決めて試合の流れを引き戻した。

 同37分には途中出場のFWリンスが勝ち越しゴールを決め、1位突破を手繰り寄せた。

 試合後、激戦の後にもかかわらず、宇佐美は涼しげな表情だった。

 「最後、すごくキツい試合展開だったけど、しっかり勝てて良かった。(同点ゴールは)パトが触って触らなくてもゴールに入るのをイメージしていた。触らなくても僕のゴールでしたので、そのへんよろしくお願いします」とジョークを交えながら笑みを浮かべた。

 苦しだ末の1位突破だった。昨季3冠王者として臨んだACL1次リーグは悪夢の2連敗スタート。崖っぷちに追い込まれながらの戦いが続いた。そこから引き分け1つ挟んで破竹の3連勝。この日の城南は「堅守」を誇る相手だが、1点ビハインドの劣勢から重い扉をこじ開けたのは金髪の若武者だった。

 「(2連敗で)最初、どうなるかと思ったけど軌道修正して、もってこれた。(1位突破?)そうなんですね? すごくうれしいです。3冠取って次のシーズン。サポーターもACLを求めていた。しっかり戦っていきたい」(宇佐美)。

 成長著しいエースは、ACLのタイトルをしっかりと見据えていた。

 G大阪は、8強を懸けた決勝T1回戦(ホーム&アウェー方式)で20日にFCソウル(韓国)と第1戦を行う。