志さえあれば、来る者拒まず-。日本代表FW本田圭佑(29=ACミラン)が、異例の年齢上限なしで日本人選手の欧州への扉を開く。本田が買収したオーストリア3部のSVホルンが日本で開催するトライアウト(入団テスト)の開催要項を14日、本田がオーナーを務める所属事務所のホンダ エスティーロ株式会社(HONDA ESTILO、本社・大阪府吹田市)が発表。書類選考後、まず30日に都内で2次選考が開催される。

 参加資格は「18歳以上の男性」とあるだけ。30~40代のベテランでも実力を示してプロ契約を勝ち取ることができれば「欧州組」の一員に加わることができる仕組みだ。現役日本代表として異例の一大プロジェクトに着手した本田の狙いの一端が明かされた。ここ数年、海外クラブが日本人向けトライアウトを開催する機会も増えてきたが「25歳未満」など将来有望な若手に限定する例が多い。そんな中、あえて上限を設定しなかった。

 くしくも13日に29歳になった本田自身が「若いときに感じていた成り上がり精神を捨てずに」と話した。夢を実現させるのに、年齢は関係ない。環境が整わず海外移籍がかなわなかった元Jリーガーやクラブチームの選手にも門戸が開かれることになる。

 道のりは厳しい。選考は書類による1次から実技の2次、そして最終選考は現地オーストリア・ホルンでの実技と3段階。ただ、その先にはステージは違えど、本田と同じ「欧州組」としてプレーする夢が広がる。

 ◆開催要項 参加希望者はまず1次の書類選考への申し込みが必要。締め切りは24日午後8時。2次は実技で30日に都内で行われる(定員100人、参加費1万円)。最終選考はオーストリアでの実技。渡航費は主催者負担。合格者の枠は現時点で決められていない。詳細は同社サイト(http://honda-estilo.com/svhorn_tryout.html)参照。