スペイン2部サラゴサに移籍するJ2C大阪のMF長谷川アーリアジャスール(26)が、チームへの思いを語った。C大阪でのラストゲームとなった大分戦は、後半38分から途中出場。勝利で飾ることはできなかったが、試合後に大勢の報道陣の前で胸中を明かした。

 「(C大阪に在籍した)1年半のいろいろな思いを感じながらプレーしました。東京から来た僕を、温かく迎えてくれた。本当はJ1に昇格してから海外に行きたいという思いが強かった。でも、欧州でプレーするのは、自分の小さい頃からの夢。(移籍が決まった今は)スペインから、セレッソを応援します。みんな、笑顔で送り出してくれたし、寂しいという気持ちはないです。ただ、今日の引き分けを勝ちに持って行ければ、順位も変わっていた。でも、やるべきことや、自分が持っているものは(1年半で)すべて出せた。悔いはないです」

 記者から「またC大阪に戻ってきたいか」との問いかけには、こう答えた。

 「(J2降格という)つらい時も一緒に過ごした仲間がいますからね。でも、向こう(スペイン)に行くからには、強い気持ちで行かないといけない。もう戻る場所はないというくらい。(C大阪に)帰って来ることができるとは、思ってはいけないし、現時点でまたセレッソに帰ってきますとは、あえて言いません。マリノスから東京、セレッソと移籍して、いい時も、悪い時も経験した。年齢的にも、今年で27歳になる。この経験を生かさないといけない」

 欧州での目標については、このように明かした。

 「フレッシュな気持ちで、向こうで戦ってきたい。スペイン語は分からないので、言葉を覚えることから始めないといけない。目標は向こうで結果を出して、日本代表に選ばれること。サッカーをやっている以上は、そこを目指したい」

 長谷川は今月中旬にスペイン入りする予定。東京、C大阪時代の恩師であるポポビッチ監督が率いるサラゴサから、18年W杯ロシア大会のメンバー入りを勝ち取る決意だ。