G大阪が壮絶なPK戦を制した。延長戦に突入したが120分間では、決着がつかず。PK戦も11人全員が蹴る大接戦だった。

 第1戦を1-1で終えていたG大阪にとっては、アウェーゴールが必要だった。しかし前半7分、簡単なパスミスから失点。苦しい展開から同41分、MF阿部が落ち着いて決めて同点に追い付いた。阿部は「(失点は)自分のミスでやらかしてしまったんで。決めないと、と思っていた」。公式戦4カ月半ぶりのゴールだった。

 2戦合計2-2となり、試合は延長戦へ。延長前半4分、CKからDF岩下が頭で押し込み勝ち越した。しかし、同15分に再び失点。延長後半に入ると、相手に決定機を何度も作られたが、岩下が体を張ったディフェンスを見せ、決勝点を決めさせなかった。

 PK戦は白熱した。互いに譲らず、先攻の相手6人目のシュートが枠外。チャンスでG大阪6人目は岩下。しかし、ポストに嫌われてしまった。「キックが下手なんで、もっと練習しないと…」と、反省した。

 互いにフィールドプレーヤー10人を終え、最後はGK対決に。相手が外したあと、GK藤ケ谷が落ち着いて決めて、約3時間の激闘を制した。藤ケ谷は「勝ち上がって次につなげられたので、良かった。先に外してくれたので落ち着けた」と笑った。

 長谷川健太監督は「PKの後攻はプレッシャーがかかる。相手が決めていく難しい中で、よく最後まで決めてくれた。岩下は『PK大丈夫っす』って言ってたわりに…」とチクリ。それでも「2試合で名古屋に勝つことができたのは、大きい」と、自信を得ていた。