浦和がチャンピオンシップ(CS)で、広島に年間勝ち点1位を譲ったリベンジを狙う。神戸戦では序盤の3得点後に2失点。ひやりとさせたが、途中出場のMF青木拓矢(26)、梅崎司(28)が加点して勝った。07年以来、最終節は1勝7敗と苦手だったが、3年ぶりの勝利。最終節の5得点はクラブ史上最多となった。

 年間勝ち点は、広島に2及ばなかった。それでも勝ち点72は昨年までのリーグ最多記録に並ぶ好成績。試合後、「なぜ広島に届かなかったのか」と聞かれた槙野は「その答えはCSが終わった後にしませんか」と応じた。

 チームのムードメーカーは「久々にホームで勝てたのは大きい。勝ち癖をつけることはCSを考えてもとても大事。準決勝、決勝とホーム戦2試合を主催できて、集客が見込めることもある。僕はポジティブに捉えたい」と強調した。

 鈴木の退団セレモニーで、同世代として花束を手渡した主将MF阿部は「一緒にアジアで勝ったのもいい思い出だけど、だいぶ前のこと。自分としてはCS、天皇杯と勝って、新しい思い出をつくりたい」と語った。クラブ一筋16年のベテランの引退の花道を飾るためにも、年間優勝は譲らない。【塩畑大輔】

 ◆Jリーグのチャンピオンシップ J1で11季ぶりに2ステージ制を採用した今季、3~5チームが参加する方式で導入した。年間勝ち点1位から3位と第1、第2ステージ覇者が出場し年間優勝を決める。クラブが重複した場合の繰り上がりはなく、今季は第2ステージ優勝の広島が年間勝ち点1位、第1ステージを制した浦和が同2位になったため、同3位のG大阪との3チームで争う。浦和-G大阪の準決勝は1試合で、勝者が勝ち点1位でシードの広島とホームアンドアウェー方式の決勝を行う。