首位C大阪が辛うじて不敗を守った。20位北九州に大苦戦。敗戦濃厚の後半ロスタイムにブラジル人MFソウザ(28)が、劇的同点弾を決め1-1で引き分けた。開幕8戦を終えて6勝2分けで勝ち点20。

 DF藤本康太(30)が、故郷熊本を心配した。震災で大きな被害のあった益城町と同じ郡にある甲佐町の出身。両親と妹が住む実家は「住める状態ではない」といい、現在は近くのグラウンドに避難しテント生活を余儀なくされている。故障で長期離脱から復帰したばかりの藤本は、この日の北九州戦はベンチ外。募金活動を行い「妻の実家は孤立している南阿蘇。胸が痛い。1度も故郷のことを忘れたことはない」と目を赤く腫らした。

 無敗で首位を走るチームは、地震の影響を受けながらもたくましく戦いを挑んできた北九州に苦戦。後半ロスタイムに、MF関口のクロスをMFソウザが押し込み土壇場で同点に持ち込んだ。昨季まで在籍し、鼻骨骨折で離脱しているハノーバーの日本代表MF山口が観戦。エース柿谷は「ゴール前を固められるとバルサでも難しい。僕らはJ1に戻るために、守られても崩せるようにしたい」と反省しきりだった。【益子浩一】