川崎FがFW大久保嘉人(33)のJ1通算最多得点記録を更新する162号で、アウェーG大阪戦でリーグ初勝利を手にした。

 万博では8敗3分けと勝利がなく、G大阪の敵地は鬼門だった。今節はトップ下に司令塔のMF中村を配置し、大久保との距離が近くなったことで攻撃が活性化。前半30分、大久保と中村のパス交換からチャンスを得ると、FW小林のクロスを大久保が頭で押し込み先制。後半は相手の厚い攻撃に耐え、虎の子の1点を守りきった。

 前節浦和戦で今季初黒星を喫し、連敗だけは避けたかった1戦だった。

 今季6点目を決めたFW大久保は得点シーンに「ふかさないようにだけ心掛けた。理想の形だった」と振り返り「この1勝は大きい。憲剛さんが近くにいてくれると助かるし相手も嫌だと思う。楽しくできた」と手応えを口にした。

 中村は「(大久保が)それだけのことを言ってくれたことは、自分が(トップ下を)やった甲斐があった。自分からすると、嘉人(大久保)が楽しいのが一番。彼が前で勝負できるようにするのが自分の仕事」とキッパリ。1-0の勝利に、中村は「こういうゲームを勝っていくと自信になる。アウェーでガンバに勝って、連敗しなかったことが大きい」と話していた。