G大阪の大卒1年目FW呉屋大翔(ごや・ひろと、23)が、MF二川の期限付き移籍に惜別の涙を流した。

 29日は大阪・吹田市内で練習を実施。28日にJ2東京Vへの移籍を正式発表した二川について「すごい選手。半年しか一緒にプレーしていないけど寂しい」と、うつむいた。

 28日、ともにセカンドチームのJ3G大阪U-23の練習に参加した。二川にとっては最後の練習だったが、呉屋は知らなかったようで「フタさん(二川)が最後にあいさつして…その時に、声が震えていた。それを聞いたら、もう僕もダメだった」と、泣いてしまったことを明かした。

 呉屋にとっては、憧れの人だった。小学校の時、Jリーガーのカードがおまけで付いてくる「Jリーグチップス」を初めて購入。最初に当たったカードが、二川だった。小学5年で初めてG大阪の試合を見た時にも「フタさんが出ていた。それぐらいすごい選手なのに(今季)J3でも手を抜かずにやっていて。フタさんがいたから、僕も手を抜かずにやってこられた」と感謝した。

 最後に二川にお願いをした。スパイクに言葉を書いてもらった。「シンプルだった。『ゴールを取れ』と。でも、深いですね」。呉屋は今季J1で7試合に出場しいまだ無得点。初ゴールはお預け中だ。「(プロ入り前の)理想とは離れているけど、手応えはつかんでいる。結果を受け止めて第2ステージ巻き返したい」。東京へ旅立つ先輩へ成長を証明するゴールを誓った。