新潟は17日、第2ステージ(S)第9節福岡戦(20日・デンカS)に向けた練習を聖籠町のクラブハウス練習場で行った。累積警告による出場停止が明けたFWラファエル・シルバ(24)が、2試合ぶりの得点で、Jリーグでの自己最多になる8得点目を狙う。

 「福岡戦を前に、今はいい状態」。ラファエル・シルバは自信を口にした。この日の攻守の切り替えをテーマにした試合形式では、右サイドハーフに入り、相手守備の裏に飛び出す動きをたびたび見せた。

 福岡戦には自己記録を更新し、勝利に直結させるという明確な狙いがある。プロ自己最多はルガーノ(スイス)時代の13年にマークした9得点。Jリーグでは来日2年目の昨季の7得点が最多。今季は第2S第7節神戸戦で7点目を挙げた。「福岡は攻撃的な分、スペースもある。そこを突く」と記録更新のイメージはできている。

 累積警告で前節甲府戦は出場停止。そのため先週は「たまっていた疲労を解消させる」という吉田達磨監督(42)の配慮で、筋トレを中心にした別メニューで調整した。「コンディションが上がっている。そういうときに、僕はゴールを決めている」と、ラファエル・シルバは万全を強調する。

 リオ五輪からもパワーをもらった。「サッカーと同じくらい好き」というバスケットボールをテレビ観戦。米国男子代表で得点力と守備力を兼ね備えるSFドレイドン・グリーン(26=ウォリアーズ)のファン。「すごい選手。ああいう存在になりたい」。福岡戦での勝ち点3は年間順位14位から浮上するきっかけと、15位以下を引き離す白星になる。重要な一戦で、ラファエル・シルバがエースの存在感を見せつける。【斎藤慎一郎】