東京が後半に力尽きた。後半3分にDF森重真人(29)がPKを決めて先制。その10分後、守備固めに入った。MF河野に代えてDF丸山を投入。5バックにして浦和の攻撃を封じに入った。前半からアグレッシブに前線がプレスをかけた。早い出足に相手にペースを譲らなかった。

 1点リードになったところで動いた篠田善之監督(45)は「2点目を取るためだった」と説明。実際に同24分には、MF橋本が浦和DFラインを突破し、GKと1対1の場面をつくった。好セーブに阻まれ勝利をたぐり寄せるゴールは生まれなかったが、守備に重心を置きながら隙あらば追加点を狙う、という作戦は後半32分に決壊する。

 右サイドからのクロスをゴール前で合わされて同点。同40分には左サイドの高速クロスにオウンゴールを献上した。「追いつかれて重心が後ろにいって、バラバラになってしまった」と同監督。「攻めながら守る」から「守りながら攻める」への変更が、勝敗の分け目となった。04年以来味スタでの勝利はならず、12年ぶりの鬼門突破とはいかなかった。